【医学部予備校講師が教える!】「入試数学の基礎徹底」のレベルと使い方

医学部というよりは、基本問題を完璧にしたい全ての受験生に使って欲しい問題集が「入試の数学の基礎徹底」です。「夏までは基本(基礎)が大切」とよく言われます。この問題集に載っている問題が理解して解けるようになっていれば、基本は身についていると言って良いと思います。

「入試数学の基礎徹底」のレベル

「入試数学の基礎徹底」は教科書の例題レベルがほとんどです。一部、章末問題のAレベルくらいの問題があります。「大学への数学」で有名な東京出版から出ていますが、難しくありません。解説も普通です。

・絶対にできないといけない問題

・短時間で処理するべき問題

が収録されています。

「入試数学の基礎徹底」と「基礎問題精講講」の違い

基礎と名がつくもので有名な問題集に「基礎問題精講」があります。その違いは以下です。

「入試数学の基礎徹底」の方が簡単

「基礎問題精講」はやや難しい問題も含まれています。例えば、「1対1対応の演習」に含まれている問題も収録されています。一方、「入試数学の基礎徹底」は本当に基本的な問題しか収録されていません。逆に言えば、「基礎問題精講」は基本~標準的なものまで含まれているので効率的ではあるかもしれません。

「入試数学の基礎徹底」の方が求値問題が多い

「基礎問題精講」は証明問題が多めに含まれています。特に図形の範囲は証明が多いです。一方、「入試数学の基礎徹底」は一部、証明問題がありますが、ほとんどは値を求める問題です。私立医学部の入試を考えると、こちらの方が適していると思います。

「入試数学の基礎徹底」の特長

整理と演習に分かれている

「整理」は、重要な考え方を含む例題と、その解説があります。いきなり「演習」に入ることが難しい人の為ですが、ある程度出来る人も念のため目を通しておきましょう。

標準問題への橋渡し

「1対1対応の演習」などの標準的な問題集に入ると、さっぱり進められなくなる人が多くいます。そして、その原因は

基礎(基本問題)ができていないから

に帰着することが多いです。簡単なことが素早く、正確に出来ないと、どんな標準的な問題集であっても進めることは難しいです。もちろん、基礎が完璧であっても壁はいくつも存在します。しかし、基礎が出来ていないと壁の数が 2 倍や 3 倍になってしまうのです。それでは嫌になるのが普通です。「入試数学の基礎徹底」は、上のレベルに進んだ時に困らないように、絶対に出来ないといけない問題を収録しています。また、教科書などとは違うやり方だけど、後々困らない(応用性が高い)解法を教えてくれます。

「入試数学の基礎徹底」をやった方が良い人

以下に 1 つでも当てはまる人はやった方が良いでしょう。

・浪人生や受験生で、教科書の例題レベルに不安がある

・基礎力が不足していると言われる人

・短い時間で基礎の確認をしたい人(確認であれば、1週間くらいで終わる)

教科書の例題レベルなので、教科書をしっかりやりこんだ人は手を出す必要はないと思います。また、数学が初学に近い人は厳しいと思います。別の参考書をやるべきです。

「入試数学の基礎徹底」の問題数

問題数は約 200 問です。単元が 15 個あり、各単元に約 13 個くらいの問題があります。多すぎて終わらなさそう、と思う必要はありません。1 問につき、3~10分程度しかかかりません。苦手な人はもっとかかります。しかし、1 単元 3 時間もあれば一通り解き終わるはずです。数学が苦手な人でも 2 週間~3 週間で 1 周は終わります。繰り返しになりますが、初学者に近い人は、別の参考書を使うべきです。

「入試数学の基礎徹底」の使い方

使い方は人それぞれですが、生徒がやってみて効果的だった方法をご紹介します。

制限時間を決めて解く

以前、2 浪の時の第三回全統記述で数学の偏差値が 30 代だった生徒が入塾してきました。高校 1 年生の頃から東〇に行っててこの成績でした。マーク模試の偏差値は 40 代半ばだったと思います。基礎力(基本的な問題を解く力)が決定的に欠けていて、授業についていくのも厳しかったので、夏までは「入試数学の基礎徹底」をやりこませました。やり方は以下です。

・その単元の問題を全て理解して、解けるようにする

・90~120分の制限時間を設けて、その場で全部解かせる(証明問題は抜いた)

・1 問ミス(計算ミスも含む)までを合格として、合格するまで次に進ませない

これを徹底したところ、夏の第二回全統マークで 偏差値が

数学ⅠA:68

数学ⅡB:71

まで急上昇しました。ですので、制限時間を設けて使うのはおススメです。ただ、注意しておきます。この生徒は標準的な知識もそれなりにありました(知識はあっても使えないことは多々ありましたが)。ですので、数学が苦手な人で、標準的な知識も全然ない人はここまでは上がらないと思います。しかし、「入試数学の基礎徹底」を完璧にすることの大切さは伝わると思います。簡単な問題を正確に、速く解くことを訓練すれば、偏差値なんて簡単にあがるのです。

 

ちなみに、上記生徒はやはりどこにも合格出来ませんでした。理由は論理的に考えることが出来ないからです。記述模試は出来るようにならなかったですし、数Ⅲの対策に進むとIAⅡBの知識はどんどん抜けていき、第三回全統マークの偏差値も 50~55 くらいに下がりました。意味のない暗記に走るとこうなりますので注意して下さい。また、偏差値なんて気にしない方が良いです、実力がない人でも模試の対策をすれば上げることが出来ますので。

推薦入試の対策として

指定校推薦などで数学の試験を課される場合があります。その際、簡単な問題集のうち、解きなれたものを使って再確認するべきです。それに適したものを持っていない人は、この問題集を持っていっても良いと思います。実際、獨協医科の指定校推薦を受けて合格した生徒は、これを持っていって確認していました。獨協医科はやや難し目の問題も出します。でも、それを狙うよりは基礎に徹した方が良いです。使った生徒も、「簡単な問題が網羅的に載ってて助かった。最終確認はこういう参考書が助かる」と言っていました。

東京出版の参考書を使う利点

「大学への数学」は 1957 年に創刊されました。毎年、すべての大学の入試問題を解いているようです。その中で以下をノウハウとして持っています。

・よく出る問題

・応用性の高い考え方や解法

また、問題集を作る際も複数人が携わっているので、客観性と網羅性は保証されてると言って良いと思います。また、いくつも問題集を出してくれていますので、上のレベルの問題集に接続しやすいという点もあります。

「入試数学の基礎徹底」のまとめ

・絶対に解けないといけない問題が 200 問ほど収録

・基礎問題精講よりも簡単

・初学者はきつい

・基礎・基本に漏れがないかを確認するのに最適

・制限時間を設けて解くと効果的

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