【過去問】久留米大学医学部2015の考え方と解き方

久留米大学医学部2015の考え方&解き方を述べます。また、取るべき問題、落としても良い問題も記載しております。すぐ下にある記号(◎や〇など)を参考にしてください。

・◎:合格するためには取らないといけない問題

・〇:数学で点数を稼ぎたい人は取りたい問題

・△:解かなくても問題ないであろう問題、もしくは経験がないと無理な問題

・✕:制限時間内では解けないと思われる問題、もしくは難しい問題

大問1の考え方と解き方

大問1の問題

原点を中心とする半径5の円周上に、2点A(0 , -5) , B(4 , -3)がある。

(ⅰ) 円周上に、△ABCが直角三角形になるようにとった点C の座標を求めよ。

(ⅱ) 円周上に、△ABCが二等辺三角形になるようにとった点C の座標を求めよ。

(ⅲ) 円に内接し。線分ABにも接する円のうち、直径が最大となる円の方程式を求めよ。

1.(ⅰ)◎ 目標時間5分

直角三角形なので、どの角が直角になるのかで場合分けすれば良いですね。ただ、直角をどうやって扱うかは悩むところです。

・直径に対する円周角

・三平方の定理

・傾きの積が-1

・内積が0

・複素数平面で考える

基本的に、図形的に解けるのならばそれが1番速いです。なので、まずは円周角で解けないかを考えます。今回はそれで解けたのでありがたいなと思います(笑)また、この問題を解いてて、「角Cが90度になることはないな」と気付くセンス(感覚)は大事です。

1.(ⅱ)〇 目標時間10分

この問題は最初飛ばしました。90分で7題解かないといけないので、1問につき13分くらいしか使えません。二等辺三角形はAB=ACなどと辺の長さの計算が必要になる可能性がありますので、めんどくさそうだなと思って飛ばしました(笑)以下は時間が余って帰ってきた後の感想です。

まずはやはり図形的に考えます。ちょっと考えてわからなければ計算でゴリ押しです。二等辺三角形なので、どの辺が等しくなるかで場合分けします(底角が等しいで場合分けはきつそう)。

・AB=ACはy軸対称になればいいなと気付いて終わり

・BA=BCはすぐには何も思いつかなかったので、C(5cosθ, 5sinθ)と置いて計算しました。

・CA=CBは「点Cが辺ABの垂直二等分線上にあれば良い」と思い出すことが大事です。垂直二等分線の式はすぐ求まりますので、後は円の式と連立すればOK

 

垂直二等分線についてまとめておきます。

① 辺ABの垂直二等分線とは、2点A、Bから等距離にある点の集合である。

② ①より、円の任意の弦の垂直二等分線は、円の中心を通る。

③ 三角形の各辺の垂直二等分線の交点は、外心である。

これくらい知っておけば大丈夫です。

1.(ⅲ)△

図を書いてみると、線分ABの中点で接していて、かつ元の円にも接しているものが最大そうだな、と直感的にはわかります。しかし、そんな円が存在するかどうかはわかりません。ただ、制限時間が短いので、あると信じて計算すればOK(笑)でも試験時間内に気付くのは難しかったと思います。図を書いて考えなかった人は反省して下さいね。最初にも書きましたが、図形的に考えてわかれば、それが最速なのですよ。

 

もし、計算で何とかしようとすると以下の方法が思いつきます。

・中心と半径を文字で設定する。ただし中心はABの垂直二等分線上にある。

・「円が元の円に内接する」をという式を立てる

・辺(直線)ABと円が接する

これで解けば出ると思いますが、相当メンドくさそうですよね?

大問1の答え

(ⅰ) (0 , -5) , (-4 , 3)

(ⅱ) (-4 , -3) , \displaystyle \left (\pm \sqrt{5} , \mp 2\sqrt{5} \right) , \displaystyle \left (\frac {24}{5} , \frac{7}{5} \right)

(ⅲ) \displaystyle \left (x-1+\frac{\sqrt{5}}{2}\right)^2+\left(y+2-\sqrt{5}\right)^2=\frac{45+20\sqrt{5}}{2}

大問2の考え方と解き方

大問2の問題

x=\sin t , y=\sin {2t} で表される曲線がある。ただし\displaystyle -\frac{\pi}{2} \leqq t \leqq \frac{\pi}{2}とする。

(ⅰ) yxで表せ。

(ⅱ) 曲線とx軸で囲まれた部分の面積を求めよ。

2.(ⅰ)◎ 目標時間2分

これはさすがに問題ないでしょう。

2.(ⅱ)◎ 目標時間8分

面積を求めるにはグラフの概形を把握することが大事です(x軸との上下関係と、x軸との交点が分かればOK)。皆さんどうやってグラフを描きましたか?

速い:パラメータのまま考える

速い: f(x)=2x\sqrt{1-x^2} なので、y座標が0になるのはx=-1,0,1と見抜いて、yの正負に気をつけて適当に描く

遅い:微分して増減表をつくる

上の2つのどちらかで処理したいですね。原点対称であるということに気付けば最高です。今回は気付かなくても問題ありませんが、グラフを描く時や、面積や体積を求める時には対称性に気をつけましょう

 

積分にも上手い下手が出そうです。

速い:微分したら f(x)=2x\sqrt{1-x^2} になるものを探す。

普通:パラメータのまま積分

遅い: x=\sin \theta と置換する(基本に忠実なのは大変良いことなのですが…)

グラフも積分も速い方を選択できれば5分程度で終わってしまいます。しかし、遅い方選択すると10分程度かかってしまうのではないでしょうか。

大問2の答え

(ⅰ) 2x\sqrt{1-x^2}

(ⅱ) \displaystyle \frac{4}{3}

大問3の考え方と解き方

大問3の問題

数列\{a_n\}が、a_n=7n-5と定められている。ここで、nは自然数とする。

(ⅰ) 3桁の値になるa_nは何個あるか。また、その和を求めよ。

(ⅱ) 3桁のa_nのうち、4で割って3余るa_nは何個か。また、その和を求めよ。

3.(ⅰ)◎ 目標時間3~5分

問題ないと思います。赤本の通りです。

3.(ⅱ)〇 目標時間10分

前提知識がないと厳しいです。数列\{a_n\}は2,9,16,23,30,37,44,51…です。これらを4で割った余りは2,1,0,3,2,1,0,3…となり、2,1,0,3が循環します。循環する条件は公差(7)と割る数(4)が互いに素(最大公約数が1)であることです。これさえ知っておけば解けます。

「そんなの知らねえよ」という人に意識して欲しいのは、数列は規則性を扱う分野ということです。具体的に書いてみれば規則性がわかる場合がほとんどです。地道に手を動かして考えるという姿勢を大切にして下さい。

大問3の答え

(ⅰ) 129個 70692

(ⅱ) 32個 17312

大問4の考え方と解き方

大問4の問題

xは実数で、関数f(x)x>0において f(x)=(x^x-1)(log x+1)と定義されている。

(ⅰ) f(x)=0となるxの値を求めよ。

(ⅱ) x^xの導関数を求めよ。

(ⅲ) 曲線 y=f(x)x軸で囲まれた部分の面積を求めよ。

4.(ⅰ)◎ 目標時間2分

因数分解されているのは有難いですね。間違っても展開しないで下さいよ。AB=0 \Longleftrightarrow A=0 またはB=0です。

4.(ⅱ)◎ 目標時間1分

指数の部分に変数がある場合は対数微分を使います。忘れる人が多いので注意しましょう。2017年の大問6でも出題されています。

4.(ⅲ)〇 目標時間10分

面積を求めるので、まずはグラフの概形を考えます。(ⅰ)からx軸との交点は2つと分かったので、放物線のような感じでx軸と交わっているはずです。なので、残りの必要な情報は上に凸なのか、下に凸なのかだけです。これを大雑把に調べるためには、以下のどちらかで考えるのが一般的です。

・極限の感覚:x\rightarrow\inftyf(x)\rightarrow\inftyだから下に凸かな(x\rightarrow0x^xがどうなるかはわからんが…)

・積の形を利用:例えばx=0.9という値を考えると、x^x-1<0で、1+log x>0だからx軸より下にあるな。

もしかしたら、この判定が難しく、出来が悪かったかもしれません。積分も一瞬ドキッとしました。展開した後にx^xlog xなんて積分できなくね?と思いましたが、「あ、(ⅱ)でやってるのか」と気付いて無事に解けました。それにしても、出した答えが本当に正の値なのか疑心暗鬼になりますよね…。

大問4の答え

(ⅰ) 1, \frac{1}{e}

(ⅱ) x^x(log x+1)

(ⅲ)  \displaystyle \left (\frac{1}{e}\right)^{\frac{1}{e}}+\frac{1}{e}-1

大問5の考え方と解き方

大問5の問題

ある疾病に罹患しているか否かを検査する試薬がある。無作為に選ばれた被験者にこの試薬を試したところ、陽性と判定された被験者の25%が間違いであった(疾病に罹患していなかった)。この試薬は10%の割合で誤った判定をすることが知られている。

(ⅰ) この疾病に罹患しているのは、被験者全体の何%か。

(ⅱ) 陰性と判定されたが実際には疾病に罹患していたのは、陰性と判定された被験者の何%か。

5.(ⅰ)(ⅱ)△

経験がないと厳しいと思います。知らなかった人はしっかり復習しておいて下さい。医者なら理解しておかないといけない計算ですし。類題は「Focus Gold ⅠA」p.624にあります。また、東邦大学医学部2015大問6にもあります。

大問5の答え

(ⅰ) 25%

(ⅱ)  \displaystyle \frac{25}{7}%

大問6の考え方と解き方

大問6の問題

n回サイコロを振り、1回でも6が出ると0点、1回だけ6以外の偶数が出ると2n点、それ以外の場合はn点とする試行を行う。

(ⅰ) 得点が0点となる確率を求めよ。

(ⅱ) n=3のとき、得点が6になる確率を求めよ。

(ⅲ) 得点がnになる確率を求めよ。

6.(ⅰ)◎ 目標時間2分

簡単だと思ったのですが、意外に皆さん落としてしまうようです。原因は「1回でも6が出ると0点」を「1回だけ6が出ると0点」と誤った解釈をしてしまったみたいです。正しくは「少なくとも1回6が出ると0点」という意味ですよね。そして、「少なくとも」とくれば余事象です。問題文は細心の注意を払って読みましょう。最低2回は読むという気持ちでいた方が良いと思います

6.(ⅱ)◎ 目標時間4分

これも問題文をきちんと理解できれば簡単です。しかし、やはり問題文の意味をきちんと取れていなくて落とす人がいました。もはや数学ではなく、国語の問題ですね。

6.(ⅲ)◎ 目標時間3分

(ⅱ)まで出来ている人は問題なく解けたと思います。しかし(ⅱ)まで出来ていたが、(ⅲ)を解けなかったという人がいたら相当マズイと思って下さい。(ⅲ)は(ⅱ)を一般化したものです。nという文字だと分からない時に、まずはn=2などの具体例を考え、それをマネしてnの時を考える。ということを頻繁に行います。

この問題は、親切にも小問を使って誘導してくれているのです。それなのに出来ないということは数学の勉強法を間違えている可能性があります。出来なかった人は今一度数学の勉強法を見直すべきだと思います。

大問6の答え

(ⅰ) \displaystyle 1-\left(\frac{5}{6}\right)^n

(ⅱ)  \displaystyle \frac{1}{4}

(ⅲ)  \displaystyle \left(\frac{5}{6}\right)^n-\frac{n}{3}\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}

大問7の考え方と解き方

大問7の問題

1辺の長さが2である正5角形 ABCDEにおいて、対角線の長さを\displaytyle t , \overrightarrow{\rm AB}=\vec{p} , \overrightarrow{\rm AE}=\vec{q}とする。

(ⅰ) 対角線の長さtを求めよ。

(ⅱ) \displaystyle \overrightarrow{\rm ED}\vec{p}\vec{q}で表せ。

(ⅲ) 内積 \vec{p} \cdot \vec{q} を求めよ。

7.(ⅰ)◎ 目標時間5秒(or5分)

正五角形の対角線の長さは頻出です。覚えてしまいましょう。一片の長さがaの正五角形の対角線の長さは\displaystyle \frac{1+\sqrt{5}}{2}aです。埼玉医科2016大問1にも出ています。それと同時に\displaystyle cos 36^\circ =\frac {1+\sqrt{5}}{4}も覚えてしまいましょう。複素数平面の問題にもよく現れます。

7.(ⅱ)◎ 目標時間4分

正五角形の対角線は、向かい合う辺と平行である、という事実を知っておきましょう。これと(ⅰ)からの流れを考えれば解けます。\overrightarrow{\rm ED}を求めよ、というのは「Eを始点として、既知のベクトルを使って表せる道(辺)を通ってDに行く道順を考えよ」という意味です。よってE→A→B→Dと進めば良いとわかります。

7.(ⅲ)◎ 目標時間4分

3つの方法が考えられます。設問の流れを考えると①が一般的でしょう。

① (ⅱ)で得られた式を2乗する

② 三角形ABEに余弦定理を用いる

③ 3倍角を使ってcos 108^\circ を求めて、内積の定義式に代入

大問7の答え

(ⅰ) \displaystyle 1+\sqrt{5}

(ⅱ) \displaystyle \vec{p}+\frac{-1+\sqrt{5}}{2}\vec{q}

(ⅲ) \displaystyle 1-\sqrt{5}

久留米2015数学のまとめ

合格最低点が317/450(小論文の50点を含む)なので、7割は取りたいですね。問題が20個あるので単純計算で6ミス以内です。△である1(ⅲ)、3(ⅱ)後半、5の計4つ落として80点が理想です。

基礎がしっかり身についていれば速く処理出来るが、基礎が出来てないと時間がかかる問題が多いという印象を受けました(2の媒介変数表示された曲線や、4の関数のx軸との上下関係)。普段の勉強時に操作(解き方)だけを覚えようとして、意味を分かろうとしていない人にとっては、70点以上取るのは厳しいと思います。今自分はやっているのはどのような意味があるのかをハッキリわかっているか?を普段の勉強から意識して下さい。後は、正五角形の対角線の長さなどのちょっとしたテクニックも少しずつ覚えていきましょう。

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