【過去問】久留米大学医学部2016の考え方と解き方

久留米大学医学部2016の考え方&解き方を紹介します。また、取るべき問題、落としても良い問題も記載しております。すぐ下にある記号(◎や〇など)を参考にしてください。

・◎ 合格するためには取らないといけない問題

・〇 数学で点数を稼ぎたい人は取りたい問題

・△ 解かなくても問題ないであろう問題、もしくは経験がないと無理な問題

・✕ 制限時間内では解けないと思われる問題、もしくは難しい問題

大問1の考え方と解き方

大問1の問題

座標平面上の2直線 mx-y+1=0 , x+my-m-2=0 の交点を P とする。

(ⅰ) m の値が変化するとき、点P が描く軌跡の方程式を求めよ。ただし、点(0 , 1)は軌跡の除外点である。

(ⅱ) mの値が\displaystyle \frac{1}{\sqrt{3}} \leqq m \leqq 1 のとき、点P が描く曲線の長さを求めよ。

1.(ⅰ)◎ 目標時間5分

経験がないと厳しいですが、ほとんどの問題集に載ってますので取らないといけない問題です(Focus Gold ⅡB 例題110、1対1対応の数学 Ⅱ p.92、基礎問題精講 ⅡB 例題47 )。今回は除外点を書いてくれていますが、普通は自分で求めないといけません。必ず確認しておいて下さい。

初見だと、次のように考えてしまうのが普通だと思います。

① 交点Pの座標をP(X , Y)と置く

② 2直線を連立して交点をmの式で表す

③ mを消去する

このようにやろうとすると、mを消去するのが困難になってしまいます。

正しく(?)は、最初からmを消せば良いのです。直線の一方の式をm=の形にして他方に代入すればOKです。「どうせ最後に消すのなら、最初に消してもよくね?」のような考えです(本当はきちんと考えれば当たり前なのですが、割愛します)。普段、軌跡の問題を解く時は上の①~③の流れで考えることがほとんどですが、2直線の交点の軌跡だけは別で知っておいて下さい。

1.(ⅱ)〇 目標時間10分

mの不等式をどうやって処理するか悩みますね。

① 視覚的に追いたい場合:まず(ⅰ)の答の円を描きます。次に、1本目の式をy=mx+1(y切片が1で傾きがmの直線)として、m=\frac{1}{\sqrt{3}}m=1の直線を書きます。そうすればmが動く時に、円と直線がどこで交点を持つかがわかります。

② 計算で追いたい場合:(ⅰ)の答はmが入ってない円の式になったので、mは邪魔です。なので、mを消したいな、と考えます。(ⅰ)の計算過程で、\displaystyle m=\frac{y-1}{x}を作っているはずなので、これを与えられた不等式に代入すれば良いですね。

優先は①ですかね?図形的(視覚的)に解決するのが1番わかりやすいですもんね。何故それで良いのかはやや曖昧な気もしますが、感覚的にはOKでしょう(感覚的にOKになるまで軌跡の理解を深めて欲しい、という意味)。

以上で、円周のどの部分かは分かります、後は以下の2つに思い当たるかどうかです。

・円周(扇形の弧)の長さを求めるためには、中心角を調べれば良いんでしょ

 1\frac {1}{\sqrt {3}}の値を見て、「\tan 30^\circ\tan 45^\circの値だな」

特に2点目に気付くことは重要です。このような細かい所に気付くかどうかが、数学の出来る出来ないの分かれ目になっているような気がします。

大問1の答

(ⅰ) \displaystyle (x-1)^2+(y-1)^2=1

(ⅱ)  \displaystyle \frac{\pi}{6}

大問2の考え方と解き方

大問2の問題

正八面体について考える。(ⅱ)~(ⅳ)において、回転すると重なる並び方は同じとする。

(ⅰ) 頂点の数を求めよ。

(ⅱ) 頂点に\displaystyle 1 , 2 , \cdots と順に番号をつけていくとき、番号の付け方は何通りあるか。

(ⅲ) 2つの面を赤に、残りの6つの面を白に塗るとき、塗り方は何通りあるか。

(ⅳ) 3つの面を赤に、残りの5つの面を白に塗るとき、塗り方は何通りあるか。

2.(ⅰ)◎ 目標時間30秒

さすがにこれは出来るでしょう。

2.(ⅱ)◎ 目標時間2分

よくよく考えると、ただの円順列です。立方体の各面に数字をつける時と同じですね。これなら類題の経験があるでしょうから取りたい。

2.(ⅲ)(ⅳ)△

正八面体の塗り分けは難問であることが多いです。この問題はそこまで難しいわけではありませんが、解けなくても良いと思います。順天堂大学2016大問1に類題があります(順天堂の方が難しい)。場合の数が得意な人だけチャレンジしてみても良いと思います。

大問2の答

(ⅰ) 6

(ⅱ) 30

(ⅲ) 3

(ⅳ) 3

大問3の考え方と解き方

大問3の問題

次の計算をしなさい。対数は自然対数とする。

前半 \displaystyle \int_0^3 \frac{x^2}{\sqrt{1+x}} dx

後半 \displaystyle \int_1^{\sqrt{3}} 2xlog \left(1+x^2 \right) dx

3.◎ 目標時間6分

前半:微分して\displaystyle \frac {x^2}{\sqrt{1+x}}になる関数が思いつかないので、置換積分です。根号がある場合は、根号ごと置換する方が多い気がします。

後半:ちょっと悩みますね。

\logの積分は部分積分が多い

・微分して2x\log (1+x^2)になる関数は?と思うと(1+x^2)\log (1+x^2)が思いつくが、ちょっと違うなと。無理矢理やったらできそうだが…

\logの中身を置換する

この3つを思いついて、3番目で処理しましたが、めんどくさかったです。

大問3の答

(ⅰ) \displaystyle \frac{76}{15}

(ⅱ) \displaystyle 6log2 -2

大問4の考え方と解き方

大問4の問題

座標平面上で、関数 \displaystyle f(x)=\sqrt{6-x} で表される曲線 C:\displaystyle y=f(x) を考える。\displaystyle 4\leqq t \leqq 5 を満たす実数 \displaystyle t に対して、曲線C上の4点\displaystyle (t , f(t) ) , (t , 0) , (2 , 0) , (2 , f(t)) を頂点とする四角形の面積を\displaystyle S(t) とする。

(ⅰ) \displaystyle S(t)t を用いて表せ。

(ⅱ) \displaystyle S(t)の最大値と、最大値を与える t を求めよ。また、最小値と最小値を与える t を求めよ。

(ⅲ) 区間【4 , 5】を n 等分してその端点と分点を小さい順に\displaystyle t_0=4 , t_1 , t_2 , \cdots , t_n=5 とする。極限値 \displaystyle \lim_{x \to \infty} \frac {1}{n}\sum_{k=1}^n S(t_k) の値を求めよ。ただし、\displaystyle n は正の整数とする。

4.(ⅰ)◎ 目標時間3分

根号がある関数を見たら、まずは定義域を調べましょう。その次に適当にグラフを描きます。無理関数のグラフは当然描けますよね?問題文の指示通りに点を取ると、ただの長方形なので面積は簡単に求まります。

4.(ⅱ)◎ 目標時間5分

いつも通り微分して増減表を書くだけの問題です。

4.(ⅲ)△

\displaystyle \lim_{x \to \infty} \frac {1}{n}\sum_{k=1}^n S(t_k) を見た時に区分求積法は思いつきましたよね?この形を見たら絶対に区分求積法とは言えませんが、区分求積法を思いつかないのはマズイです。ただ、これがわかってもこの後の処理は厳しいと思いますので、出来なくて良いでしょう。ただ、これは教科書にも載っている、積分の大元となる基礎的な考え方です。しっかり復習して、次は出来るようにしておいて下さい。

大問4の答

(ⅰ) \displaystyle (t-2)\sqrt{6-x}

(ⅱ) \displaystyle t=\frac{14}{3}で最大値 \displaystyle \frac{16\sqrt{3}}{9}\displaystyle t=4 で最小値 \displaystyle 2\sqrt{2}

(ⅲ) \displaystyle \frac{-34+56\sqrt{2}}{15}

大問5の考え方と解き方

大問5の問題

数列 \displaystyle \{a_n\}\displaystyle 3\left(a_{n+1}\right)^2=\left(a_n \right)^3 を満たしているとする。ただし、\displaystyle \{a_n\} は正の実数で、\displaystyle n は正の整数とする。

(ⅰ) \displaystyle \log {a_n}\displaystyle n , a_1 を用いて表せ。

(ⅱ) 数列\displaystyle \{a_n\} が収束するような \displaystyle a_1 の範囲を求めよ。

5.(ⅰ)◎ 目標時間5分

\log を使えと書いてあるので難易度がかなり下がっています。ノーヒントであっても\log をとることは当たり前だと思うくらいに練習して下さい。問題文の「\displaystyle \{a_n\} は正の実数」は、対数をとって良いよということを保証してくれています。

指数がある漸化式は普通にやって解けるものではありません。なんとか指数をなくそうとすると、\log をとるという発想になります。類題は「Focus Gold ⅡB」例題296にあります。

5.(ⅱ)〇 目標時間15分

(ⅰ)より、\displaystyle a_n=3\left (\frac {a_1}{3} \right)^{\left (\frac {3}{2} \right )^ \left (n-1 \right )}が収束するようなa_1の条件を求めることになります。

n \rightarrow\inftyとしてみると\displaystyle a_\infty=3\left (\frac{a_1}{3} \right )^\inftyとなります。これが一定の値になるためには…と考えると\displaystyle -1<\left (\frac {a_1}{3} \right ) <1または\displaystyle \left (\frac {a_1}{3} \right ) =1となれば良いとわかります。-1だと振動してしまうので不可です。

「数列が収束する」と「数列の和が収束する」は似て非なるものです。違いを理解して下さい。考えれば当たり前なので、暗記で済まさないで下さい。

大問5の答

(ⅰ) \displaystyle \left(\frac{3}{2}\right)^{n-1}\log {\frac{a_1}{3}}+\log 3

(ⅱ) \displaystyle 0<a_1\leqq 3

大問6の考え方と解き方

大問6の問題

平面上に△ABC と点 P があり、\displaystyle 9\overrightarrow{\rm PA}+4\overrightarrow{\rm PB}+2\overrightarrow{\rm PC}=\vec{0} を満たしている。△PAB , △PBC , △PCA の面積をそれぞれ \displaystyle \rm S_1 , S_2 , S_3 とするとき、面積比\displaystyle \rm S_1 : S_2 : S_3 を求めよ。

6.◎ 目標時間10秒

こんな問題が医学部で出題されるのですね。公式(?)で一発で終わりです。赤本の「参考」のところは覚えてしまいましょう。もう二度と出ないとは思いますが…

大問6の答

2:9:4

久留米大学医学部2016のまとめ

合格最低点が305/450(小論文の50点を含む)なので、70点は最低でも取りたいですね。落としても良い問題は△をつけた大問2(ⅲ)(ⅳ)、大問4(ⅲ)の3つです。これで14/17=82.3%です。後は計算ミスなどで1問落としてもギリギリOKというところですね。2016年のセットは、「Focus Gold」でж~жжжが完璧になっていれば合格点を取れたでしょう。数Ⅲに関してはжとжжだけで充分だったかもしれません。基本的な問題を計算ミスせずに取れるようになることがやはり大事ですね。

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