【過去問】久留米大学医学部2017の考え方と解き方

久留米大学医学部2017の考え方&解き方を紹介します。また、取るべき問題、落としても良い問題も記載しております。すぐ下にある記号(◎や〇など)を参考にしてください。

・◎ 合格するためには取らないといけない問題

・〇 数学で点数を稼ぎたい人は取りたい問題

・△ 解かなくても問題ないであろう問題、もしくは経験がないと無理な問題

・✕ 制限時間内では解けないと思われる問題、もしくは難しい問題

大問1の考え方と解き方

大問1の問題

\displaystyle x , y を 1 以上の整数とする。

(1) \displaystyle xy=12 を満たす \displaystyle x , y の組み合わせをすべて求めよ。

(2) \displaystyle xy+2x-y-14=0 を満たす \displaystyle x , y の組み合わせをすべて求めよ。

(3) \displaystyle \frac{4}{x}-\frac{5}{y}+1=0 を満たす \displaystyle x , y の組み合わせをすべて求めよ。

1.(1)◎ 目標時間1分

掛け算して12になる2数が分からない人はさすがにいないかと。x,yが1以上であるという条件を忘れずに。

1.(2)◎ 目標時間3分

教科書レベルですね。因数分解すれば解けます。

1.(3)◎ 目標時間3分

これも同じく教科書レベルですね。整数問題なので両辺にxyを掛けて、分数の形を解消するのが一般的です。念のため、出した答えが本当に正しいか検算して下さいね。計算ミスは命取りです。

大問1の答

(1) (1 , 12) , (2 , 6) , (3 , 4) , (4 , 3) , (6 , 2) , (12 , 1)

(2) (2 , 10) , (3 , 4) , (4 , 2) , (5 , 1)

(3) (1 , 1) , (6 , 3) , (16 , 4)

大問2の考え方と解き方

大問2の問題

\displaystyle 0\leqq x \leqq \pi のとき、\displaystyle f(x)=\int_x^{2x} \sin {2t} dt の最小値と最小値を与える \displaystyle x を求めよ。また、最大値を求めよ。

2.◎ 目標時間10分

これはちょっと悩みますね。\displaystyle f(x)=\int_x^{2x} g(t) dtの形を見たら、普通は微分します。しかし、それは\displaystyle \int_x^{2x} g(t) dtが積分出来ない時にする手法なんですよね。今回は計算できるからどうしようか…ここで僕は「まぁどうせ後で微分することになるだろうから」と思って微分しちゃったのですが、後で解説を見て「やられた」と思いました(笑)。

平方完成という手があったんですね、一本取られました。平方完成の道を選べた人は5分もかからずに終わったのではないでしょうか。そこまで先を読んで解けた人っているんですかね?また、問題文で最大値を与えるxについて何も書かれていないので、おそらく求まらないんだろうな、と先読みすることは大事です。求まってしまったら計算ミスを疑いましょう。

大問2の答

\displaystyle x=\frac{\pi}{2} で最小値 -1、最大値 \displaystyle \frac{9}{16}

大問3の考え方と解き方

大問3の問題

\displaystyle \{a_n\}=n^2-n+1 で定められる数列\displaystyle \{a_n\}があり、\displaystyle b_k=a_{3k-1} と定められる数列を\displaystyle \{b_k\}とする。ただし \displaystyle n と \displaystyle k は 1 以上の整数とする。

\displaystyle b_k が 3 桁の整数であるとき、\displaystyle k の最小値を \displaystyle l , 最大値を \displaystyle m とするとき、\displaystyle l , m を求めよ。また、\displaystyle \sum_{k=m}^l b_k を求めよ。

3.◎ 目標時間10分

l,mについて

\displaystyle b_k=a_{3k-1}という式を見ると一瞬ドキッとしますが、代入すれば良いだけですね。その後

100 \leqq 9k^2-9k+3 \leqq 999

という不等式を解く(?)ことになりますが、こういう時は大雑把に評価しましょう。9k^2-9k+3 \fallingdotseq 9k^2と考えると

100 \leqq 9k^2 \leqq 999

これを満たすkを見つければ良いので、3か4と10か11くらいだなと見当がつきます。

・後半について

\displaystyle \sum_{k=4}^{11} {(9k^2-9k+3)} を計算するのですが、悩みませんか?

① \displaystyle F(n)=\sum_{k=1}^n {(9k^2-9k+3)} を求めて、F(11)-F(4)を計算する

② \displaystyle \sum_{k=4}^{11} {(9k^2)} は気合いで計算、\displaystyle \sum_{k=1}^{11} {(-9k+3)} は等差の和なので公式

③ これくらいだったら実際に計算しても楽勝じゃね?

僕は②でやりました。③でも全然問題ないと思います。わからなかったら気合いで求めてやる、くらいの根性が欲しいです。

大問3の答

順に 4 , 11 , 3912

大問4の考え方と解き方

大問4の問題

\displaystyle xy 平面上の 4 つの点が\displaystyle (x_n , y_n)=\left(\cos {\left (\theta + \frac{n\pi}{2}\right) , c+\sin {\left (\theta + \frac{n\pi}{2}\right)\right) , \displaystyle (n=1  , 2 , 3 , 4) で与えられるとき、これら 4 つの点を順に結んでできる正方形を考える。ただし、\displaystyle c は実数、\displaystyle 0\leqq \theta < \frac{\pi}{4} とする。

(1) この正方形の一辺の長さを求めよ。

(2) どのような \displaystyle \theta\displaystyle \left(0\leqq\theta <\frac{\pi}{4}\right) の値に対しても、この正方形が \displaystyle x 軸と共有点を持つような  \displaystyle c の範囲を求めよ。

(3)  \displaystyle c=\frac{\sqrt{3}}{2} のとき、この正方形が \displaystyle x 軸と共有点をもつような \displaystyle \theta の範囲を求めよ。

4.(1)◎ 目標時間5分

問題を読んで、まずは一旦飛ばします(笑)。典型問題や見たことある問題で点数を稼ぐのが原則であることを忘れずに。

親切にも問題文に「正方形を考える」と書いてあるので、図形の問題として考えます。久留米の過去問で何回か書きましたが、図形が絡む問題はまずは図形的な見方をします。それが出来ない場合は計算で攻めます。間違っても与えられた座標に対して加法定理を適用しないで下さいね。そうするとどんな正方形なのか分からなくなってしまいます。

問題文を読むと、n,c,\thetaと文字が3つあります。まずはこれらが(図形的に)何を表しているかをきちんと読み取りましょう。

n:4 つの点を一度に表したかっただけか。また、\displaystyle (x_1 , y_1) と \displaystyle (x_2 , y_2) は90度だけ回転させたところか。

c:y 座標に足すってこと図形を平行移動するってことか

\theta\theta を変えると、最初の位置 \displaystyle (x_1 , y_1) がずれるのか。

これくらいの考察が出来れば十分です。数学全般に言えることですが、数学は式をいじくり回して答えを出すことは滅多にありません。その式が何を表しているのかを読み取って、次に何をするか決めることを積み重ねていくと答が出ます。

 

さて、文字が複数あると非常に考えづらいので、複雑なものは止めてしまいましょう。今回は、どちらも単純ですが(?)、平行移動を表す c を止めておいて、まずは \theta を動かすとどうなるかを考えてみます。c は分かりやすい数字を適当に(適切に)代入しちゃいましょう。1番簡単なのは c=0 ですよね。

 

・まず \theta=0 の図を描きます。これを図 1 とします。

この時点で 1 辺の長さは \displaystyle \sqrt{2} だとわかります。なぜなら、

\theta を変化させると、正方形が回転するだけ( \displaystyle (x_1 , y_1) の位置がちょっと左上にずれる)。

c を動かすと上下に移動するだけ

だからです。これらの操作で正方形の形が変わるわけないですよね。このように、適当な図を描けば解けるような問題は落とせません。問題文を読んで、すぐ捨てることだけはしないようにして下さい。

 

\theta=45^\circ の図も描いておきます。これを図 2 とします。

\theta を動かすと、図 1 から図 2 のように図が回転していくということです。

4.(2)◎ 目標時間5分

図 1 のとき、x 軸と共有点を持つ条件は \displaystyle -1\leqq c \leqq 1 です。

図 2 のとき、x 軸と共有点を持つ条件は \displaystyle -\frac{\sqrt{2}}{2}\leqq c \leqq \frac{\sqrt{2}}{2} です。

よって、範囲の狭い \displaystyle -\frac{\sqrt{2}}{2}\leqq c \leqq \frac{\sqrt{2}}{2} が答になります。大雑把にやるなら、これでOKです。頭の中で図を動かせればこれで十分ということがわかるでしょう。

4.(3)〇 目標時間3分

これは図だけだとちょっと厳しいかもしれません(出来たら教えて下さい)。図だけだと厳しい時は、さっさと計算主体に移行します。 \displaystyle (x_3 , y_3) が \displaystyle x 軸より下にある条件、つまり

 \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}+\sin \left(\theta+\frac{3\pi}{2}\right)\leqq 0

を解けば良いと気づけば解けます。

大問4の答

(1) \displaystyle \sqrt{2}

(2) \displaystyle -\frac{\sqrt{2}}{2}\leqq c \leqq \frac{\sqrt{2}}{2}

(3) \displaystyle 0\leqq\theta \leqq\frac{\pi}{6}

大問5の考え方と解き方

大問5の問題

毎回、同じ確率でA , B , C , D のいずれかの記号が出るクジがある。

(1) 4 回引いて、4 種類すべてが出る確率を求めよ。

(2) 5 回引いて、いずれか 2 種類のみが出る確率を求めよ。

(3) 5 回目に初めて 4 種類がすべて出る確率を求めよ。

5.(1)◎ 目標時間1分

これは大丈夫でしょう。

5.(2)◎ 目標時間5分

「2種類だけ」と言われると次の式を思い出します。

\displaystyle \underbrace{_4 \mathrm{C} _2}_{a} \underbrace{(2^5-2)}_{b}

aの部分は2種類の文字の選び方です。例えばAとBだったとしましょう。

bの部分はAとBの順番の決め方です。AAAAA、AAAAB\cdotsBBBBA、BBBBBは全部で2^5あります(順番を気にしています。分母を4^5としているので。)このうちAAAAAとBBBBBの2個だけダメという意味です。

5.(3)◎ 目標時間3分

これもよくあるやつですね。4回目までは3種類しか出ちゃいけないってやつです。反復試行の確率のところで誰もが一度ははまったことがあると思います。

大問5の答

(1) \displaystyle \frac{3}{32}

(2) \displaystyle \frac{45}{256}

(3) \displaystyle \frac{9}{64}

大問6の考え方と解き方

大問6の問題

次の計算をしなさい。

(1) \displaystyle x>0 のとき、\displaystyle \frac {d}{dx}\left (x^{\cos x}\right)

(2) 不定積分 \displaystyle \int \frac{4}{x^7\left(x^{-6}+1 \right )^\frac {1}{3}} dx

6.(1)◎ 目標時間1分

2015年の大問4にもありましたね。指数に変数がある場合は対数微分法です!

6.(2)◎ 目標時間3分

x^7\displaystyle \left (x^{-6}+1 \right )^\frac {1}{3}では、後者の方が複雑なので、こちらを置換しようと考えます。3乗根の中身を置換するのか、全体を置換するのか、は好きな方で構いません。僕は全体派です。

\displaystyle t=\left (x^{-6}+1 \right )^\frac {1}{3}

と置換した時には、いきなり両辺を微分するのではなく

\displaystyle t^3&=&x^{-6}+1 \\ 3t^2 dt&=&-6x^{-7}dx

とするのが良いと思います。積分定数の C も忘れずに。これ書かなかった人多いんじゃないですかね?

大問6の答

(1) \displaystyle \left( -\sin x \log x +\frac{\cos x}{x}\right) x^{\cos x}

(2) \displaystyle -\left(x^{-6}+1\right)^{\frac{2}{3}} + C (C は積分定数)

久留米大学医学部2017のまとめ

合格最低点は326/450(小論文の50点を含む)です。小論文は33点くらいが平均のようですので、実質は293/400でしょうか。よって75点が目標です。2017年のセットならば満点を狙いたいです。大問4を丸々落としても何とかなるとは思います。「Focus Gold」でж~жжが完璧になっていれば合格点を取れたでしょう。数Ⅲに関してはжだけで充分だったかもしれません。この年も基本的な問題を計算ミスせずに取れるようになることが大事ですね。

 

大問4のような問題は類題がありません。試験場で気付けるかどうかです。その為には、普段から知らない問題にどんどん挑戦し、自分にない視点を獲得していくしかありません。大問4は図を書くことが重要でした。図を使って考えなかった人は、次からは、分からなくなったら図を書いてみましょう。そういう小さいことの積み重ねが大事です。

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