【過去問】久留米大学医学部2018の解き方と考え方

久留米大学医学部2018の考え方&解き方を紹介します。また、取るべき問題、落としても良い問題も記載しております。すぐ下にある記号(◎や〇など)を参考にしてください。

・◎ 合格するためには取らないといけない問題

・〇 数学で点数を稼ぎたい人は取りたい問題

・△ 解かなくても問題ないであろう問題、もしくは経験がないと無理な問題

・✕ 制限時間内では解けないと思われる問題、もしくは難しい問題

大問1の解き方&考え方

大問1の問題

2 次曲線 \displaystyle y=x^2 と、円 \displaystyle (x-a)^2+(y-b)^2=b^2 がただ 1 つの共有点 P をもち( \displaystyle a , b は実数で \displaystyle a>0 , b>0 とする)。点 P と円の中心を通る直線の傾きが  \displaystyle -\frac{1}{6} のとき、点P の座標と、 \displaystyle b の値を求めよ。

1.〇 目標時間10分

まず、問題文を読んで、適当に下図のような図が書ければほとんど終わりです。

P と円の中心を通る直線の傾きが \displaystyle -\frac{1}{6} だから円の接線の傾きは 6 か。じゃあ点 P の x 座標は 3 だな。と次々わかっていきます。なのでそれほど難しくないでしょう。ただ、最後に \displaystyle b=\frac{37\pm\sqrt{37}}{4} と求まるのですが、こういう時に、勝手にプラスの方だと決めつける人が本当に多いです。必ず根拠を探して下さい。ここが怪しいので、◎ではなく〇にしました。

 

悩む可能性がるとすれば、2 曲線が接するということから以下の公式を思い浮かべた人もいるかもしれません。

\left\{ \begin{array}{1} f(t)=g(t) \\ f'(t)=g'(t) \end{array}

これを使おうとすると、円の方も g(x)= の形で表さないといけなくなり、非現実的です。なので、上の方法しかないでしょう。基本に忠実なのは良いですが、解法選択が下手です。これをやってしまうと傾きが \displaystyle -\frac{1}{6} も使いにくくなってしまいますし。

大問1の答

P (3 , 9) , \displaystyle b=\frac{37-\sqrt{37}}{4}

大問2の解き方&考え方

大問2の問題

関数  \displaystyle f(n) は、 \displaystyle f(n)=\lim_{c\to\infty}\left\{\int_0^c x^{n-1} e^{-x} \right\}dx と定義されている。ただし、 \displaystyle c は実数、 \displaystyle n は自然数であり、 \displaystyle \lim_{t\to\infty}t^ke^{-t}=0k は自然数)とする。このとき、以下のものを求めよ。

(1) f(1)

(2) \displaystyle\frac{f(n+1)}{f(n)}

(3) f(n)

2.(1)◎ 目標時間2分

これは簡単ですね。絶対に出来ないといけません。

2.(2)◎ 目標時間7分

これはちょっとの間悩みました。

f(n) を求めてから計算する?→ (3) があるのであり得ないな~

f(n),f(n+1) の関係式を求めるのか…あ、いつものやつか、と気付くのに 1 分くらいかかりました。よく見る「I_{n+1}I_n の関係式を求めよ」という問題文ならもう少し簡単だったと思います。表現を変えられただけで混乱してしまうものですね。。。

2.(3)◎ 目標時間3分

\displaystyle a_{n+1}=g(n) a_n の形の漸化式の解き方は決まっています。知らないと解けない可能性が大なので、必ず覚えておきましょう。\displaystyle \frac{a_{n+1}}{a_n}=g(n) の形にして n=1 , 2 , 3 , \cdots n-1 を代入したものを掛け算すれば消えていきます。「Focus Gold ⅡB」の例題 296 、「基礎問題精講Ⅲ」例題 51 に載っています。

大問2の答

(1) 1

(2) \displaystyle n

(3) \displaystyle (n-1)!

大問3の解き方&考え方

大問3の問題

関数\displaystyle f(x) は、\displaystyle f(x)=ax^2+2(a-2)x+3a-2 と定義されている。ただし、\displaystyle a は実数で、\displaystyle a\leqq 0 とする。

(1) \displaystyle f(x) が2 次関数であるとき、頂点の\displaystyle x 座標を \displaystyle a を用いて表せ。

(2) \displaystyle -2\leqq x \leqq 2 における \displaystyle f(x) の最大値を求めよ。

(3) 出題ミスにより削除

3.(1)◎ 目標時間1分

平方完成するだけです。

3.(2)◎ 目標時間5分

計算はややめんどくさいです。上に凸の二次関数の最大値を求めるときの場合分けはもちろん大丈夫ですよね?やり方が決まっているので、ささっと処理したい。a=0 のときは直線なので、別で処理して下さいね。この場合分けは慣れていないとスルーしてしまいがちです。気をつけましょう。

大問3の答

(1) \displaystyle -\frac{a-2}{a}

(2) \displaystyle -2<a\leqq 0 のとき、\displaystyle 3a+6 , \displaystyle a\leqq -2 のとき、\displaystyle \frac{2a^2+2a-4}{a}

大問4の解き方&考え方

大問4の問題

ガラス板 8 枚を光が透過すると、光の強さはガラスがないときの 80 % になった。各ガラス板の形状や特性は同じとする。

(1) 光が 1 枚のガラス板を透過すると、光の強さはガラスがないときの何 % になるか。

(2) 透過した光の強さをガラスがないときの 10 % 以下にするには、ガラス板は何枚以上必要か。\displaystyle \log_{10} 2=0.301 として計算すること。

4.(1)◎ 目標時間5分

数研出版の教科書に類題がありますね。確実に解きたい問題です。ひとまず具体的な数字で実験してみましょう。

ガラスの透過率を 30% とします。100 という強さの光が通ると30 に。もう一枚ガラスを通ると 30\times 0.3=9 になります。このように、実験さえすれば、後は単なる方程式の問題です。

4.(2)◎ 目標時間5分

(1)が出来ていれば常用対数の計算問題です。

大問4の答

(1) \displaystyle 100\sqrt[8]{\frac{4}{5}}

(2)  83

大問5の解き方&考え方

大問5の問題

複素数平面上に 3 点 \displaystyle \rm A (-1+5i) , \rm B (2+3i) , \rm C (3-2i) がある。

(1) △ABC の重心を複素数で表せ。

(2) ∠ABC の大きさを求めよ。

5.(1)◎ 目標時間1分

さすがにこれが出来ない人はいないでしょう。複素数平面が本当にダメな人は xy 平面で考えて下さい。  \rm A (-1 , 5) , \rm B (2 , 3) , \rm C (3 , -2) の重心の座標はわかりますよね?このように、最終手段として xy 平面で考えるという手法は使えるようにしておいて下さい。

5.(2)◎ 目標時間5分

以下の手法が思いつきます。どれでやっても良いのではないでしょうか。

①:xy 平面で考えて、余弦定理で計算ゴリゴリ

②:なす角といえば内積!ということで、xy 平面にして内積を考える。

③:複素数平面で角度を扱うのは argument ということで、\displaystyle arg\left( \frac{\alpha-\beta}{\gamma-\beta}\light ) を計算する。

個人的には②ですね。複素数平面の問題だからと言って、複素数平面にこだわりすぎないで下さい。

大問4の答

(1) \displaystyle \frac{4+6i}{3}

(2) \displaystyle \frac{3\pi}{4}

大問6の解き方&考え方

大問6の問題

3 つの状態 A , B , C があり、その状態は下記の条件で確率的に変化する。

・状態 A にあるとき、翌日には確率 \displaystyle \frac{1}{6} で状態 B に移り、確率 \displaystyle \frac{5}{6} で状態 A に留まる。

・状態 B にあるとき、翌日には確率 \displaystyle \frac{1}{3} で状態 A に移り、確率 \displaystyle \frac{1}{3} で状態 B に留まり、確率 \displaystyle \frac{1}{3} で状態 C に移る。

・状態 C にあるとき、翌日には確率 \displaystyle \frac{1}{6} で状態 B に移り、確率 \displaystyle \frac{5}{6} で状態 C に留まる。

\displaystyle n 日目に状態 A , B , C である確率をそれぞれ\displaystyle A_n , B_n , C_n で表すとする。

(1) 漸化式が \displaystyle a_{n+1}=pa_n+qr^n , a_1=a と定義されているとき、両辺を \displaystyle  r^{n+1} で割ることにより、一般項 \displaystyle a_n を求めよ。ただし、\displaystyle a , p , q , r は実数で \displaystyle p\neq r , p\neq 0 , q\neq 0 , r\neq 0 であり、\displaystyle n は自然数とする。

(2) \displaystyle B_{n+1}\displaystyle B_{n+1}=\alpha A_n+\beta B_n+\gamma C_n と表すとき、\displaystyle \alpha , \beta , \gamma を求めよ。

(3) はじめ(第 1 日目)は確率 1 で状態 A にあるとする。このとき、\displaystyle A_n , B_n を求めよ。また、十分に日数が経過したとき、状態 C である確率を求めよ。

6.(1)◎ 目標時間5分

問題文の把握まで含めて 5 分くらいで処理したいですね。計算はめんどうですが、漸化式を解くだけの問題なので落とせません。問題文の把握に関しては、以下のような推移図が書ければ良いでしょう。出来れば、A と C が(十分時間が経った後では)対等であることも見抜きたい(その為に、矢印の向きを変更しています)。

6.(2)◎ 目標時間2分

上の推移図が書けていれば確率漸化式を立てるのは容易でしょう。

6.(3)△

経験がないと厳しいです。久留米大学を滑り止めだと思っている人以外は取らなくて良いと思います。まず、連立漸化式を立てると以下のようになります。

\displaystyle \rm A_{n+1}=\frac{5}{6} \rm A_n+\frac{1}{3}\rm B_n\\  \displaystyle \rm B_{n+1}=\frac{1}{6}\rm A_n+\frac{1}{3}\rm B_n+\frac{1}{6} \rm C_n \\  \displaystyle \rm C_{n+1}=\frac{1}{3}\rm B_n+\frac{5}{6}\rm C_n\\  \displaystyle \rm A_n+\rm B_n+\rm C_n=1

上 3 つは立てられて欲しいですが、4 つ目の確率の全事象の和は 1 に気付くかどうかがポイントだったと思います。ここから先は連立方程式を解く要領で計算していけば、良いのですが。。。

 

設問の順番に反して、\displaystyle \rm B_n が先に求まるだろうなと見抜けますか?\displaystyle \rm A_n , \rm C_n を係数である\displaystyle \frac{1}{6} でくくれば、4 つ目の式が利用できます。この辺は相当量の演習を積まないと難しいのではないでしょうか。特に、何も考えずに計算を始めてしまう人には厳しいでしょう。この問題は得点しにくいと思います。

 

ここから先は多少テクニカルな部分がありますので、数学が苦手な人は飛ばして下さい

・十分に日数が経過したとき、状態 C である確率について

「十分に日数が経過したとき」とは \displaystyle \lim_{n \to \infty} \rm C_n を求めよ、ということです。\displaystyle \lim_{n\to\infty}\rm B_n=\frac{1}{5} が分かるので、\displaystyle \lim_{n \to \infty} \rm C_n=\frac{2}{5} とわかってしまいます。

なぜなら、最初に推移図を描いた時に、十分時間が経った後は、A と C は対等だと書きました。なので、\displaystyle \lim_{n\to\infty}\rm B_n=\frac{1}{5} なら、\displaystyle \lim_{n \to \infty} \rm C_n=\rm A_n=\frac{2}{5} です。

 

\displaystyle \rm A_n の求め方について

\displaystyle \rm A_{n+1}=\frac{5}{6}\rm A_n+\frac{1}{15}-\frac{1}{15}\left(\frac{1}{6}\right)^{n-1}

という形の漸化式を解くことになります。(1)を利用しようと考えると、\displaystyle \frac{1}{15} が邪魔なので消そうという流れになります。これが赤本の解説にある考え方です。もちろん、これでも良いですが

\displaystyle \rm A_{n+1}=\it p\rm A_n +\it f(n)

の形の漸化式はノーヒントで解けるようにしておくべきだと思います。例えば、「基礎問題精講ⅡB」例題 124、「Focus Gold ⅡB」例題 292 およびコラム、「1 対 1 対応の演習 数学B」p.64 に載っています。

大問6の答

(1) \displaystyle \left(a-\frac{qr}{r-q}\right) p^{n-1}+\frac{q}{r-p}r^n

(2) \displaystyle (\alpha , \beta , \gamma)=\left(\frac{1}{6} , \frac{1}{3} , \frac{1}{6}\right)

(3) \displaystyle A_n=\frac{2}{5}+\frac{1}{2}\left( \frac{5}{6}\right)^{n-1}+\frac{3}{5}\left(\frac{1}{6}\right)^n

\displaystyle B_n=\frac{1}{5}-\frac{1}{5}\left(\frac{1}{6}\right)^{n-1}

\displaystyle \frac{2}{5}

久留米大学医学部2018のまとめ

合格最低点は317/450(小論文の50点を含み、繰り上げ合格者は含まない)です。小論文は33点くらいが平均のようですので、実質は284/400でしょうか。よって71点が目標です。大問6(3)で 3 つ落として、残り 2 つダメでも合格点でしょう。

 

2018年のセットは、大問1、2,6以外は教科書レベルです。まずは教科書の例題や章末問題をきちんと理解して解けるレベルになりましょう。そうすれば60点は確保できます。その上で、「Focus Gold」でжж~жжжで上積みできれば後は過去問(レベル的には日大の小問集合や聖マリアンナ医科の小問集合、女子医など)などでアウトプットの練習をしましょう。そうすれば合格に十分な実力がつきます。

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