【医学部予備校講師が教える!】数学のセンスを磨く方法

今回は数学のセンスについてまとめます。「自分は数学のセンスがないから~」という愚痴をよく聞きます。しかし、センスは磨けるものです。ないと愚痴ってる暇があったらセンスを磨くような勉強法に変えればいいのです。センスを磨く為には単に、目の前にある 1 問を大切にして、そこから少しでも多くのことを学ぼうとする意識することです。これを具体例などを使って説明します。

センス(感覚)とは

まず、センスとは具体的にどんなものを指すのか。僕が考えるセンスとは、以下のものの集まりのことです。

・知識

・経験

・直感

センスがない(悪い、鈍い)と言う時は大体上の 2 つが欠けている時を指すような気がします。それに対して、センスが良いというのは直感が優れてる時に使います。

「センスがない  =  知識、経験がない」とはどういうことか

具体例でお話します。例えば小学校や中学校で次のような問題を解いたことがあると思います。

問題:A 君は家から学校に行くときに最初の 5 分は秒速〇メートルで歩き、残りの 10 分は走った。この時、A 君の走る速さは秒速何メートルですか。

これに対して、例えば計算間違えをして、秒速 100 メートルって自信満々に答えた大人に対しては、センスがないと言いたくなります。人間が秒速 100 メートルで走れるわけありませんよね。100 m走で 1 秒でゴール出来るってことですから(笑)でも、小学生が間違えるぶんには仕方ないですよね。普通の小学生が色々なものの速さの知識があるとは思いませんので。このように、常識的に(数学的に)ありえない間違いをするとセンスがないと言われてしまう場合があります。

「センスがある  =  知識、経験がある」とはどういうことか

逆に、センスがあるとはどういうことかを具体例を使って紹介します。「理系数学入試の核心 標準編」の 27 番にこんな問題があります。ちょっと考えてみて下さい。センス = 知識がある人は全く計算せずに解けます。数学の言葉に慣れていない人のためにヒントとしてかみ砕いた問題文を下に載せます。

問題:さいころを 20 個同時に投げたときに 1 の目が出たさいころの個数を数える試行を考える。この試行では 1 の目の出たさいころの個数が x である確率が一番大きくなる。x を求めよ。【早稲田大学】

ヒント:この問題文をかみ砕くと、「さいころ 20 個投げたら、1 の目が出てるさいころって何個ある(可能性が一番大きい)?」

答は x=3 です。確率とは何なのかっていう知識があれば当たり前に感じるはずです。さいころを 1 つ投げて 1 の目が出る確率は \displaystyle \frac{1}{6} です。つまり、さいころを 6 個投げれば 1 の目は 1 個でるのが普通(確率が一番大きい)ってことです。12 個投げれば 2 個あるのが普通だし、18 個投げれば 3 つあるのが普通です。

20 個投げるので、残り 2 つはどうするんだ?と思うかもしれません。2 個しか投げなかったら 1 は出ない方が普通だと考えます。5 個投げるんだったら 1 は出る方が普通と考えます。この問題でも、例えば計算ミスして x=12 とか答える人がいたら確率ってものがわかってないなーという意味でセンスないと言われてしまうかもしれません。また、確率のセンスを問う問題が杏林大学 2017 年大問 1 に出題されています。

「センスがある  =  直感が優れている」について

まず直感というものの説明が必要ですね。人によって異なりますが、将棋棋士の羽生先生は直感について以下のように語っています。僕の記憶の中にあるものなので、言い回しは違っています。

「直感とは、無意識下で瞬時に行われた論理的思考である」

直感を磨くためには、己の頭で考え実行したことを積み重ねが大事である」

「将棋を打つとき、全ての可能性を考えているわけではありません。直感で 2 か 3 手くらいに絞って、そのうちのどれが最適かを考えているのです」

数学でも同じだと思います。ある問題に対して、解法が思い浮かぶというのは、過去の経験の賜物です。

「似たような問題を解いたことはないか?」

「似たような構図を見たことはないか?」

「こういう状況を打破するには何を考えるべきだったか?」

「自分がよく見落とす視点は何だったか?」

などを考えて次に何をするかを決めるのです。つまり、「センスがある = 直感が優れている」とは、目の前の問題と過去に解いた問題を比較し、どの知識を使えば解決しそうかを判断できることを言うのです。

センスを磨く勉強法

自分の頭で考えることを大前提にして、以下のことに気をつけて下さい。

①:問題が解けたら、この問題にはどういう数学的意味があるのかを考える

②:問題が解けなかったら、自分にはどんな視点が足りていないのか、どの数学概念が抜けているのかを考える

そして、これらを一言で表すと、「目の前にある 1 問を大切にして、そこから少しでも多くのことを学ぼうとする意識すること」になります。数多くの問題を闇雲に解けば良いってわけではありません。1 問 1 問を大切にして下さい。

 

恋愛に例えてみましょう。好きな人がいると仮定します。好きな人と会話する機会があったら、それをすごく大切にしますよね

「この人はどういうことが好きなのか」

「この人はどういうことが嫌いなのか」

「どんなクセがあるか」

なんてことを会話しながら考えると思います。たまに、緊張して何を話したかを忘れちゃう人もいると思いますが(笑)そして、

「次会話のチャンスがあったらこんな話をしてみよう」

「この話題ならいきなり話かけても不自然じゃないよな」

などと考えるはずです。それを数学の問題に対してもすれば良いのです。

「この問題は結局何を求めさせられているのか」

「自分に足りていないことはなんだろう」

「今回は〇〇という知識が抜けてて解けなかったけど、次は解けるようにしよう」

こんな姿勢でいれば数学のセンスは磨かれていきます。でも間違っても数学科に進んじゃダメですよ(笑)あそこは魔境です。

数学のセンスに関するまとめ

・問題を解いただけで満足せず、その問題にどんな意味があったのかを考える

・直感を磨くためには、自分の頭でひたすら考えるしかない

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